ナース漫画大賞2025
部門賞忘れられない看護実習
(看護学生視点) 受賞作品

みんなが笑顔になれる
関わりを
求めて

審査員コメント

さわ和代

さわ和代

Sawa Kazuyo

看護師国試専門予備校
さわ研究所 代表取締役

医療現場では、症状の原因を迅速に特定して治療に結びつけることが重要ですが、患者の心情を理解するために、行動の背後にある思いを探ることも大切です。
この作品では、小児科実習で関係性の構築ができていると感じていた病児に突然拒否されてしまった「たけのこさん」が、ショックを受けながらも解決を図る様子が丁寧に描かれています。拒否という行動の背後にある病児の本当の思いや願いを理解することに重きを置いた結果、病児が「たけのこさん」が病室に来ると、ママがお家に帰っちゃう合図だ」と思い「たけのこさん」を拒否していたこと、「ママとずっと一緒にいたい」と願っていることを知ることができました。
小児看護においては、子どもの目線で子どもの心の世界を理解する力が求められます。この作品では、子どもの純粋な感情や成長の過程が丁寧に表現されており、心が揺さぶられました。読む人の心に長く残る素晴らしい作品だと思います。
タイトルの通り、みんなが笑顔になれる関わりを求めて行動できる、素晴らしい看護師に成長されることを心より願っています。