ナース漫画大賞2025 エピソード大賞 「忘れられない患者さん(看護師視点)」部門 大賞受賞作品
小林光恵
Kobayashi Mitsue
作家・看護師
限られた人数で、そして職場のシステム下で、数々の不測の事態に遭遇しながら対応しているのですから、避けたいと思ってはいても、仕方なく患者さんを待たせてしまうことになってしまう。ほとんどのナースが幾度も経験することではないでしょうか。その際に生じるさまざまな思いを自分の中で繰り返し処すこととなり、それはナースの小さくない仕事の一つといっていいかもしれません。 人生において非常にきつい局面にある患者さんが、それでも冷静に「あなたは~仕事をなめている」と言葉にしたのは、看護師一年目のペネロペさんが、彼にとって自分の気持ちを分かってほしい看護師であり、分かってくれるはずの看護師だったからでしょう。 なめている、とは、対象の価値を理解しきれていない状態、といっていいでしょう。今後、仕事つまり看護業務の価値を意識しながらキャリアを重ねて素晴らしい看護師になってほしい、という期待もあったのではないでしょうか。
ナース漫画大賞2025 エピソード大賞
「忘れられない患者さん(看護師視点)」部門
大賞受賞作品
患者さんの5分、私の5分
審査員コメント
小林光恵
Kobayashi Mitsue
作家・看護師
限られた人数で、そして職場のシステム下で、数々の不測の事態に遭遇しながら対応しているのですから、避けたいと思ってはいても、仕方なく患者さんを待たせてしまうことになってしまう。ほとんどのナースが幾度も経験することではないでしょうか。その際に生じるさまざまな思いを自分の中で繰り返し処すこととなり、それはナースの小さくない仕事の一つといっていいかもしれません。
人生において非常にきつい局面にある患者さんが、それでも冷静に「あなたは~仕事をなめている」と言葉にしたのは、看護師一年目のペネロペさんが、彼にとって自分の気持ちを分かってほしい看護師であり、分かってくれるはずの看護師だったからでしょう。
なめている、とは、対象の価値を理解しきれていない状態、といっていいでしょう。今後、仕事つまり看護業務の価値を意識しながらキャリアを重ねて素晴らしい看護師になってほしい、という期待もあったのではないでしょうか。