ナース漫画大賞2025 エピソード大賞 「忘れられない看護実習(看護学生視点)」部門 大賞受賞作品
さわ和代
Sawa Kazuyo
看護師国試専門予備校 さわ研究所 代表取締役
この作文は、看護学生としての実習を通して得た深い学びが丁寧に描かれています。 患者さんと十分なコミュニケーションが取れないもどかしさの中で、kikiさんが懸命に関わろうとする姿勢が印象的でした。人は、「この人は自分をわかってくれる」と感じたとき、自然と心を開きます。その信頼関係を築くうえで欠かせないのが“対話”です。 しかし、本事例のように言葉での対話が難しいケースもあります。そんなときに有効なのが、相手の関心事に自身も関心を寄せる姿勢です。kikiさんが、患者さんが阪神タイガースのファンであるという情報に目を向け、そこに寄り添おうとしたことは、患者さんの心をほぐす大きなきっかけになったと感じました。初めて目が合い、麻痺のある手で私にエールをおくるかのように力強く手を握ってくれたという場面は、患者さんの心の扉が開いた瞬間であり、目頭が熱くなりました。 心が温まる、感動的な作文でした。
ナース漫画大賞2025 エピソード大賞
「忘れられない看護実習(看護学生視点)」
部門
大賞受賞作品
初めての「ありがとう」
審査員コメント
さわ和代
Sawa Kazuyo
看護師国試専門予備校
さわ研究所 代表取締役
この作文は、看護学生としての実習を通して得た深い学びが丁寧に描かれています。
患者さんと十分なコミュニケーションが取れないもどかしさの中で、kikiさんが懸命に関わろうとする姿勢が印象的でした。人は、「この人は自分をわかってくれる」と感じたとき、自然と心を開きます。その信頼関係を築くうえで欠かせないのが“対話”です。
しかし、本事例のように言葉での対話が難しいケースもあります。そんなときに有効なのが、相手の関心事に自身も関心を寄せる姿勢です。kikiさんが、患者さんが阪神タイガースのファンであるという情報に目を向け、そこに寄り添おうとしたことは、患者さんの心をほぐす大きなきっかけになったと感じました。初めて目が合い、麻痺のある手で私にエールをおくるかのように力強く手を握ってくれたという場面は、患者さんの心の扉が開いた瞬間であり、目頭が熱くなりました。
心が温まる、感動的な作文でした。